Japan Association for Medical Informatics

[2-A-4-01] 医療・病院管理学の観点からみた地域統合型医療情報システムにおける院外医療CIOの役割

伊藤 弘人1,2 (1. 独立行政法人 労働者健康安全機構、2. 第57回日本医療・病院管理学会学術総会)

 日本医療・病院管理学会は、1963年に日本病院管理学会として設立(2008年に現名称に改称)、わが国の病院医療のみならず国民の保健・医療・福祉全般にわたる学術活動を展開してきた。その設立母体が、全国の公私病院の開設者、院長、事務長、看護師長などを対象とした教育・研修・研究機関である病院管理研究所(1949年発足、現在の国立保健医療科学院)であるため、病院組織の幹部機能の強化に学術的観点から寄与してきた。現在では、病院開設者や院長の機能が強化されるとともに、事務管理・看護管理・医療安全管理を所管する副院長級のポストが多くの病院で創設されている。

 近年の情報通信技術の進展に伴い、医療情報の重要性が増している。医療をとりまく環境の急速な変化と相まって、医療情報の保護・管理や活用を担う情報管理機能の強化は不可欠であり、第57回日本医療・病院管理学会学術総会において、日本医療情報学会とのジョイント企画を実施したところである。両学会の交流・連携が今後も深まることを願う。

 さて、近年の医療政策の動向では、「地域包括ケア」の名のもとに、医療・介護連携が推進されている。医療機能は病院という「点」から、医療機関の機能分化を推進して紹介・逆紹介の連携で結ぶ「線」に関する政策誘導を経て、現在は地域包括ケアの主体である地方自治体とも連動する「面」の時代を迎えている。その先にある地域統合型の医療情報システムにおける院外(地方自治体等)の医療CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)の役割を視野におくことは意義がある。本セッションでは、医療・病院管理学の観点から医療政策の動向を概観し、医療情報管理の重要性と地域における医療CIOへの期待について、医療の質・医療安全の領域での経験も参考にしながら考察する。