Japan Association for Medical Informatics

[2-F-2-03] IoTによる手指衛生管理と手洗いフィードバックの試行

山下 芳範1、岩崎 博道1、重見 博子1、室井 洋子1、飛田 征男1、出野 義則2 (1. 福井大学, 2. 株式会社ケアコム)

IoT, Infection Control, Realtime Monitoring, Smart Device

【目的】薬剤耐性対策の中で、抗菌薬の適正利用が強く求められるているが、これらの対策としては手指衛生の徹底が必須となっている。
IoTを活用して確実な観測を行うとともに、医療者の手指衛生をモニタリングを確立し、WHOの手指衛生ガイドライン(5モーメント)に基づいた手指衛生の実施を高めるためのフィードバックが必要となっている。

【方法】これまでに、消毒液ポンプと人の動きをIoTを活用し、医療者の手洗いの状況把握を行い、手洗いの状況を可視化の研究を行ってきた。
手指衛生の実施率を高めるためには、実際の作業の中でのフィードバックが必要と考えている。
本院では、院内スマートフォンなどのインフラを活用するとともに院内のユビキタス通信環境を活用することで、医療者の行動の中での手洗いのフィードバックをリアルタイムに表示及びスマートフォンへの伝達を行うこととした。
今回は本院の位置情報測定環境による医療者の動線を把握しながら、病室やベッドへの侵入等を基準に、手指衛生の有無を基に、1人1台のスマートフォンのアプリに情報を送信し、医療者に気付かせるアラームを実装した。

【結果】IoTによる手指衛生の管理により連続的な観察が可能となったが、手指衛生実施率向上のためにはフィードバックの実施が必要である。
しかし、単にデータ集計を提示するだけでは、実施率向上に繋がらない。
医療者の行動に合わせてのリアルタイムフィードバックによる警告情報の伝達により実施率の向上が図れた。

【考察】現時点では、本院が進めてきた位置情報測定のシステム環境の上で利用しているため、移動にともなう位置を基にしたフィードバックの実施となる。
入退室前後等の基準位置に対する情報だけであるため、感染管理という観点からは行動内容の把握も重要と考えている。
より精度の高い感染管理手法としては、行動把握とともに、行動予測などの方法についても検討が必要と考えている。