Japan Association for Medical Informatics

[2-H-1-07] アイトラッカーを用いた検診機関Webサイトの視線分析の試み ―検診機関が届けたい情報と受診者の閲覧する情報の相違点―

鈴木 隆介1、藤田 奈穂、鈴木 哲平2、黒蕨 邦夫3、小笠原 克彦1 (1. 北海道大学大学院保健科学院, 2. 北海道教育大学 岩見沢校, 3. 北海道対がん協会)

Information Provision, Gaze Analysis, Eye Tracker, Medical Check Center Website

【背景と目的】
近年インターネットの発達に伴い、医療機関・検診機関にとっても情報発信においてWebサイトの重要性は高まっている。Webサイトでの情報発信の際、検診機関は受診者との情報の非対称性を考慮して行うことが求められる。本研究では、検診機関が届けたい情報を受診者に的確に届けることを目的とし、検診機関Webサイトの情報提供に対する、受診者の情報収集の相違点を、アイトラッカーを用いて明らかにすることを試みた。

【方法】市内の1検診機関のWebサイト(対象Webサイト)内で、検診機関が受診者へ閲覧を求めるページおよび項目を抽出し、AOI(Area of Interest)を設定した。次に、受診者と想定した被験者を大学生14名とし、対象Webサイト閲覧時の視線情報を、アイトラッカーを用いて収集した。また、被験者には検査情報に関する理解を確認するアンケートを実施した。AOIの視線情報・回答データおよび視線軌跡動画の解析から、検診機関が閲覧を求める閲覧行動と被験者の閲覧行動を比較検討した。

【結果と考察】AOIの視線情報の解析では、検診機関が注視を求める項目と、被験者が最も注視していた項目とで一致しなかった。閲覧軌跡動画の解析では、検診機関が最も閲覧を求めるページへの到達率は25%であり、到達者は閲覧ページ数が多く、ページのナビゲーション部分の閲覧時間が長い傾向が見られた。また、アンケートの対象項目に対して0.7s以上の注視が行われた際、対象項目に対して正答した被験者の割合は64%から96%に向上した。検診機関は、自宅で行う処置への注目が少なかったことを考慮したページ構成やリンク設計を行うことで、より適切な情報提供が可能となると考えられる。