[2-J-1-05] ロジックモデルに基づいた診療支援部門効率性評価モデルの開発と病院施設間比較の実施
Logic model, Efficiency evaluation model, Clinical support department
【1. 目的】本研究は施策の立案・評価・改善の手法である「ロジックモデル」を活用。病院資源(人・モノ・場所)が院内でどう作用(アウトプット)しているのか明らかにする事で、経営への貢献度(アウトカム)が判断し難い診療支援部門の施設間比較や問題点抽出が可能な評価モデルの開発と実際の施設間比較による分析を目的とする。
【2. 対象と方法】過去実施した、全国12病院、3部門(薬剤部・検査部・放射線部)の調査によって確立した評価モデルを骨子として、宮崎大学附属病院病院IR部内にて蓄積された診療支援部門のデータを活用・分析する事で重要業績評価指標(以後、KPI)を抽出し、評価モデルへの反映を実施。また、実際に3施設の診療支援部門(薬剤部・検査部・放射線部)において本モデルによる評価結果の施設間比較を実施した。
【3. 結果】診療支援部門の蓄積データの分析によって得られたKPIとしては薬剤部では病棟配置薬剤師一人あたりの持参薬鑑別件数、検査部では技師一人あたりの心エコー検査件数や外来迅速検体検査加算額、放射線部では技師一人あたりの画像等手術支援加算額など、3部門で20超のKPIを抽出し、評価モデルへ反映させることができた。KPIの充実によって資源と行動(アウトプット)のバランスや掛け合わせ方が経営状況(アウトカム)に影響を与えている事が定量的に把握可能となった。施設間比較では互換性の高い人員配置や適正投資(実務負荷に見合った機器数・パフォーマンス・使用年数)がKPIの優劣に大きく影響を与えていることを確認できた。
【4. 結語】本研究の評価モデルによって、経営への貢献度を計り難い診療支援部門の定量的な評価が可能。また施設間を比較することで、どの資源、どの行動が経営に影響を与えているのか具体的な課題抽出、改善策立案への活用が期待できる。今後は評価病院の拡大により、ベンチマーク確立と更なる評価精度向上に繋げる。
【2. 対象と方法】過去実施した、全国12病院、3部門(薬剤部・検査部・放射線部)の調査によって確立した評価モデルを骨子として、宮崎大学附属病院病院IR部内にて蓄積された診療支援部門のデータを活用・分析する事で重要業績評価指標(以後、KPI)を抽出し、評価モデルへの反映を実施。また、実際に3施設の診療支援部門(薬剤部・検査部・放射線部)において本モデルによる評価結果の施設間比較を実施した。
【3. 結果】診療支援部門の蓄積データの分析によって得られたKPIとしては薬剤部では病棟配置薬剤師一人あたりの持参薬鑑別件数、検査部では技師一人あたりの心エコー検査件数や外来迅速検体検査加算額、放射線部では技師一人あたりの画像等手術支援加算額など、3部門で20超のKPIを抽出し、評価モデルへ反映させることができた。KPIの充実によって資源と行動(アウトプット)のバランスや掛け合わせ方が経営状況(アウトカム)に影響を与えている事が定量的に把握可能となった。施設間比較では互換性の高い人員配置や適正投資(実務負荷に見合った機器数・パフォーマンス・使用年数)がKPIの優劣に大きく影響を与えていることを確認できた。
【4. 結語】本研究の評価モデルによって、経営への貢献度を計り難い診療支援部門の定量的な評価が可能。また施設間を比較することで、どの資源、どの行動が経営に影響を与えているのか具体的な課題抽出、改善策立案への活用が期待できる。今後は評価病院の拡大により、ベンチマーク確立と更なる評価精度向上に繋げる。