[2-J-2-03] レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を用いた死亡アウトカムの追跡
NDB, Rezept, total gastrectomy, stent placement, number of patient
【目的】レセプト情報・特定健診等情報データベース(以下,NDB)とは、日本の保険診療の悉皆データである。このビックデータを活用し、死亡転帰を用いて日本全体の死亡の追跡と術後予後の評価を行った。
【方法】本研究は医療計画策定に係る評価指標作成の一環として行った。3年分のNDBレセプトを用いた。外科手術と内科治療で代表的な胃全摘術と経皮的冠動脈ステント留置術を行った患者に対して死亡割合とSMRを算出した。また、術後7カ月~18カ月の再入院回数や時間外受診者数を算出した。死亡情報はNDBの死亡転帰を用いた。
【結果】2015年度の胃全摘術を行った患者の再入院回数は(0.82回/人、0.72回/人;男性、女性。以下同)、外来の時間外受診者数は(3.92回/人、3.88回/人)であった。1年後の死亡割合は40歳以上で (15.9%、16.4%)、死亡統計の死亡率から手術1年後の死亡割合を除算した期待死亡割合は(15.9%、16.4%)、SMRは(473、865)であった。年齢階級別に表すと60歳台まで死亡割合は横ばいであるが、70歳以上から徐々に死亡割合が高くなった。2015年度のステント留置術の再入院回数は(1.03回/人、1.05回/人)、外来の時間外受診者数は(1.46回/人、2.46回/人)であった。1年後の死亡割合は40歳以上で (4.1%、5.3%)、期待死亡割合は(4.1%、5.3%)、SMRは(129、170)であった。60歳台から徐々に死亡割合が高くなり、ピークは95歳以上であった。
【考察】胃全摘術の患者は、ステント留置術患者に比べ80歳以上の超過死亡が多く、胃全摘の80歳以上の患者の予後が低下することを意味する。ただし、リスク調整されておらず単純な比較はできない。また、患者の重症度などの背景を調整できていない。今後は両手術に限らず様々な疾患を対象に算出していく必要がある。
【方法】本研究は医療計画策定に係る評価指標作成の一環として行った。3年分のNDBレセプトを用いた。外科手術と内科治療で代表的な胃全摘術と経皮的冠動脈ステント留置術を行った患者に対して死亡割合とSMRを算出した。また、術後7カ月~18カ月の再入院回数や時間外受診者数を算出した。死亡情報はNDBの死亡転帰を用いた。
【結果】2015年度の胃全摘術を行った患者の再入院回数は(0.82回/人、0.72回/人;男性、女性。以下同)、外来の時間外受診者数は(3.92回/人、3.88回/人)であった。1年後の死亡割合は40歳以上で (15.9%、16.4%)、死亡統計の死亡率から手術1年後の死亡割合を除算した期待死亡割合は(15.9%、16.4%)、SMRは(473、865)であった。年齢階級別に表すと60歳台まで死亡割合は横ばいであるが、70歳以上から徐々に死亡割合が高くなった。2015年度のステント留置術の再入院回数は(1.03回/人、1.05回/人)、外来の時間外受診者数は(1.46回/人、2.46回/人)であった。1年後の死亡割合は40歳以上で (4.1%、5.3%)、期待死亡割合は(4.1%、5.3%)、SMRは(129、170)であった。60歳台から徐々に死亡割合が高くなり、ピークは95歳以上であった。
【考察】胃全摘術の患者は、ステント留置術患者に比べ80歳以上の超過死亡が多く、胃全摘の80歳以上の患者の予後が低下することを意味する。ただし、リスク調整されておらず単純な比較はできない。また、患者の重症度などの背景を調整できていない。今後は両手術に限らず様々な疾患を対象に算出していく必要がある。