Japan Association for Medical Informatics

[2-P1-1-04] 透析患者向けベッドにおける仮想タッチパネルの可視化

武田 祐樹1、横山 大知1、中道 上2,3、稲葉 利江子4、渡辺 恵太5、山田 俊哉6 (1. 福山大学大学院工学研究科, 2. 福山大学, 3. アンカーデザイン株式会社, 4. 津田塾大学, 5. 株式会社CAM, 6. NTTテクノクロス株式会社)

Dialysis Patients, Non-contact Operation, Remote Touch Panel, Virtual touch panel

現在,透析患者の患者数は年々増加しており約32万人もの患者がいる.透析患者は1回平均4時間かかる人工透析を1週間に3回する必要がある.日本では,「働き方改革実現会議」において2017年3月に「働き方改革実行計画」が決定され,今後実行すべき政策の1つとして,「病気の治療と仕事の両立」が掲げられている.
人工透析中においても仕事が可能な環境としてペーパースクリーンによる天井ディスプレイを整備する.本研究では,天井ディスプレイに対して非接触操作が可能なRemote Touch Panelを利用した透析患者向けベッドを試作した.しかし,Remote Touch Panelは仮想的なタッチパネルであるため,視認することができない.そこでプロジェクションマッピングによる仮想タッチパネル位置の可視化手法について検討する.仮想タッチパネルの形状として線や空間について検討し,またそれらの配色についても検討した.仮想タッチパネル位置の可視化実験を行い,形状と配色についてアンケートを行った.アンケートの結果,仮想タッチパネルの形状は線+空間(後面判定)が最も多く選択され,「線+空間」の配色として線(白),空間(青)が最も多く選択された.
仮想タッチパネルの形状として,「線」が判定位置の役割を持つと考えられる.また形状が空間の場合においては,前面・後面による判定は,空間との境界が「線」となって判定位置の役割を持つ.また「空間」「線+空間」を選択した参加者のうち判定位置として「後面」を選択した割合が最も高い.そのため「空間」は仮想タッチパネルの判定位置に近づいていることをフィードバックする役割を持つと考えられる.