Japan Association for Medical Informatics

[3-E-1-01] VDI環境下における医用画像表示用モニタの品質管理の試み

山本 剛1,2、竹村 匡正2、政岡 祐輝1、櫻井 理紗1、奈良崎 大士1、鈴木 貴志1、上田 郁奈代1、上村 幸司1、平松 治彦1 (1. 国立循環器病研究センター , 2. 兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科)

VDI, PACS, medical display

【背景・目的】医用画像表示用モニタ(以下医用モニタとする)は、精度の維持をするために品質管理が必要であり、方法は日本画像医療システム工業会から提供されている「医用画像表示モニタの品質管理に関するガイドライン」(以下GLする)によって定められている。一方、近年病院情報システムをサーバやデスクトップを仮想基盤上で構築する施設が増えており、そのモニタ品質管理方法は未知である。デスクトップ仮想化には、SBC、VDI方式の2種類があり、従来までのデータが直接PCへ伝送され表示される方式(C/S方式)とは違って、モニタに画像が表示されるまでのプロセスが大きく異なるため、これまでの方法では品質が担保できない。第34回日本医療情報学会連合大会ではSBC方式による医用モニタの品質管理について、従来のC/S方式と同様の方法で対応可能であることを報告した。さらに本研究では、VDI方式でも確認する機会を得たので、GLで規定している評価方法に基づいて、C/S、VDI方式の両者比較をおこなったので報告する。

【方法】1)JIRAが提供するテストパターン(TG18−QC・TG18−UN80・TG18−BG8−01~18・基準臨床画像)を両者の方式で表示できる環境を構築した。2)2M高輝度モニタ(γ2.2及び簡易GSDF)・3M高精細モニタの3種類について評価した。3)TG18−QCパターン及び基準臨床画像について目視で確認した。4)TG18-BN01~18及びTG18−UN80パターンを接触型輝度計で測定し、階調−輝度曲線及びGSDFコントラスト応答曲線を作成した。

【結果】3種類の医用モニタについてC/S及びVDI方式で表示された標準テストパターンを目視及び輝度計で測定したが、差異は認められなかった。

【考察】VDI方式による医用モニタの品質管理は、従来のC/S方式と同様の管理方法で対応可能であると考える。