Japan Association for Medical Informatics

[3-P1-2-03] JLACコード対応表に基づいた医療機関へのJLACコードの有効な普及に向けたアプローチ

山上 浩志1、山田 修2、康 東天3、中島 直樹4 (1. 医療情報システム開発センター, 2. 岡崎市立愛知病院医療技術局, 3. 九州大学大学院医学研究院, 4. 九州大学病院メディカル・インフォメーションセンター)

Clinical Coding, JLAC10, JLAC11, In Vitro Diagnostics

医療機関におけるJLACコーディング作業の課題解決を目的に、体外診断用医薬品情報とJLAC10/11コードを対応付けた「JLACコード対応表」(以下、対応表という)を試作し、それを利用することで従来手法に比べコーディング作業の効率性及び正確性が改善することを一昨年の本大会で報告した1)
これまでに約4,000品目を対応表に反映してきているが、その実用的な利活用に向けて、標準コード化が特に期待される臨床検査項目に絞り込んだ抜粋版を作成した。
項目選定にあたっては、臨床検査項目標準マスター運用協議会で作成されたJLAC10運用事例表(4病院(大学2/公立1/研究所1)で実施された上位97%項目)、2010年度医療情報化促進事業・診療検査基盤整備事業で作成された標準化マスターコード一覧(某衛生検査所が診療所から受託した上位99%項目)、特定健康診査項目、6臨床学会(日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本動脈硬化学会、日本腎臓病学会、日本臨床検査医学会、日本医療情報学会)が作成した4疾患自己管理項目セット項目、及び、幾つかの研究プロジェクトにおける収集対象項目を参考に約120項目を選んだ。
こうしたアプローチにより、医療機関が行うJLACマッピング(施設固有なローカルコードのJLACコードへの対応付け)作業に際し、作業の着手順を考える上で参考になるほか、各種データベース事業においては、共通的検査項目について精度良いデータをより多くの施設から収集することが期待できる。

1)山上浩志,平松達雄,山本隆一.JLACコーディングにおける体外診断用医薬品情報とJLACコードとの対応表の有効性評価.医療情報学2017;37 (Suppl.):1194-1196.