Japan Association for Medical Informatics

[3-P1-3-02] SS-MIX2に基づく、歯科用マイクロスコープのセグメント化動画像データファイル群における、FIFOによる再生処理と、自動カラー認識によるフレーム検索

冨田 明男1 (1. とみた歯科)

WebDAV, SS-MIX2, PetriNets, color recognition, dental microscope

【緒言】SSL-WebDAV歯科用マイクロスコープ録画配信システムのSS-MIX2拡張ストレージ適応により動画セグメントデータファイル群の真正性と保存性を確保、診療所内のみならず部門間や院外データ共有の道筋を立てた。また、見読性の観点から動画データー群から任意のフレーム検索機能を検討するに至った。従来は治療録画時に任意のシーンでマーキングを行い再生時シークさせる方法が用いられているが、術者の主観的選択でありデータ共有では客観的選択が必要である。今回、自動カラー認識を導入し有効性を評価した。他、機器のリプレースに伴い長時間の録画データで再生時バッファーオーバーフローを確認、対処としてFIFOによる再生処理を実現した。

【方法】システム評価は、①動作アルゴリズムをPetriNetsによりグラフ化する。②再生待ち時間,再生時各セグメント間継目のフレーム推移、非録画時と録画時のフレーム単位のレンダリング処理、カラー認識の処理、各過程をプロットする。③各過程の推移、時間を計測、統計処理を行う。カラー認識評価は、①ラバーダムのカラーマッチングを行う。②顎態マネキンを用い上顎左側第一大臼歯のCR充填処置をマイクロスコープ下で録画する。③治療の各過程と認識状態をタイムラインでグラフ化、観察する。

【結果】1000frame×60segmentから6000f×10segまでの再生待ち時間の推移は、ほぼ均等な増加を認め、各セグメント間フレーム推移は、理論値0f、最頻値0f、幅は[0 1]に収束した。各処理時間は、非録画時:15.92ms、録画時:15.94ms、カラー認識:0.09ms(mean,N:100)であった。カラー認識の観察結果は、ラバーダム装着時:静止時に認識傾向、非装着時:すべて非認識であった。

【結語】SS-MIX2はマイクロスコープのカラー認識により治療過程のINDEXを定義する。