Japan Association for Medical Informatics

[3-P1-4-01] 本院における医療用デジタルカメラの稼働状況の報告と障害の対応について

十良澤 慎1、山本 健二1、伊藤 豊1、遠藤 晃1 (1. 北海道大学病院 医療情報企画部)

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【背景・目的】本院では2013年9月末の医療情報システム更新時に医療用デジタルカメラ統合管理システムの構築を行ない、その概要は2014年の第34回医療情報連合大会にて報告してきた。
 今回は稼働から現在まで約4年半の本システムに関する稼働状況及び故障・不具合の対応について報告する。

【方法】
【期間】
本運用開始した2014年9月~2019年5月末
【機器】
・Canon社製一眼レフカメラEOS 6D 15台
・RICOH社製コンパクトデジタルカメラG700SE 72台
問い合わせ対応・故障記録をもとに分析を行った。

【結果】貸与数は2016年82台、2017年83台、2018年85台、2019年87台である。
 総撮像枚数は285,662枚であった。内訳は2016年55,845枚、2017年72,509枚、2018年85,004枚、2019年が5月31日時点で37,542枚であった。
 カメラ本体の破損が16件(Canon社製9件、RICOH社製7件)あり、修理を行った。
 特定のCanon社製カメラとサーバの接続ができない、という障害が4件発生しメーカーSEによるサーバ再起動を要した。本年5月よりサービスを再起動するプログラムを導入し、院内で対応できる仕組みを構築した。
 患者ID登録の誤り等による修正依頼が154件あり、医療情報企画部でツールを用いて修正を行った。そのうち送信日時の誤りは19件であった。
 画像の欠損や漏洩・ウイルスの混入は見られなかった。

【考察】貸与数は2016年以降に今の台数に近い値になっていた。2016年以降も撮影枚数は右肩上がりである。貸与数が増えたことによる枚数の変化ではなく、使用率が上昇していることがわかる。
 送信日付誤りの原因はRICOHのカメラはタイムサーバと同期できておらず、電池を抜いて3日経過すると日付が初期値に戻ってしまう。次期システムではタイムサーバと同期機能を有するカメラに更新予定である。