一般社団法人 日本医療情報学会

[3-P2-2-03] 転倒転落アセスメントスコアとベッドマップ機能の融合システムの構築

後藤 芳美1、上田 康江1、小手川 千夏1、下村 剛1 (1. 大分大学医学部附属病院)

nursing service , tumbling and falling, system development , bed map function

A病院でのインシデントレポートでは、転倒転落の事例が多数報告されている。対策として、転倒転落アセスメントスコアの評価を行うなど、病院全体で再発防止に取り組んでいるが、完全に防止することは困難である。A病院では電子カルテのテンプレート機能を用いて評価することで、構造化されたデータ取得を可能としているが、患者個別の時系列での評価の可視化に止まり、病棟全体の情報共有に活かされていないことが示唆された。そこで、本研究では、ベッドマップの表示形式で転倒転落アセスメントスコアを表示する事により病棟全体の転倒転落リスクを可視化する機能を作成することを目的とした。病院情報システムのイントラネット上に、ベッドマップと同じレイアウトで、テンプレート機能で登録された21項目の内、評価内容で自動計算される「スコア・危険度」およびインシデントレポートの転倒転落の患者要因の7割を占める「認知要因有り・運動要因有り」と評価日および手術日を表示・印刷する機能を看護情報担当看護師と共同で作成した。これにより、病棟全体の転倒転落のリスクの高い患者の要因と位置情報の情報共有が可能となったので報告する。