[4-B-3-01] 医薬品の安全使用を担保する医療情報システム -薬剤オーダと患者プロファイル情報-
ここ十数年、医薬品関連医療事故の多くが、医療スタッフによるヒューマンエラーを原因とするものであった。この種のヒューマンエラーの発生を防止するため、行政、医療機関、製薬業界、そして情報システム業界がたゆまぬ努力を払い、再発防止のために協働してきた。その結果、今でもヒューマンエラーによる事故は発生しているものの、第一段階である、ヒューマンエラーを中心とした医薬品関連医療事故防止対策は一段落したと行っても過言ではない。
本来医薬品分野にとっての医療安全は「安全で安心かつ良質で適正な薬物療法の確保」にある。医薬品は正しく使用しても有害事象の発生を防ぐことはできない。しかし、ヒューマンエラーにより、当該患者が予定されている薬物療法とは異なる医薬品が使用されたり、医薬品は正しくても量が不適正であったりというように本来予定された薬物療法が実施されないことにあった。そこで第二段階を迎えた医薬品分野の安全確保のためには、医薬品に関する情報と、患者個人の情報の正しいマッチングが必要不可欠であるが、これを確保する手段のとしては医療情報システムが基盤となることは必定である。
第一段階の医薬品分野での医療安全において図られてきたヒューマンエラー防止においてキーとなったのは医薬品のチェック用マスタであった。しかしながら、第二段階の安全確保のためには、患者プロファイルをどのように設計するかが大きな課題になる。折しも薬剤師法は次期の改正により、調剤時のみならず、患者の薬剤の使用の状況を継続的かつ的確に把握することが義務づけられることになる。医師、看護師同様、薬剤師にも患者のチェックが調剤時という点でのチェックから服用期間という線によるチェック及び記録が義務づけられる事を意味する。
本企画においては、医薬品の安全使用を担保する医療情報システムのあり方について述べることとする。
本来医薬品分野にとっての医療安全は「安全で安心かつ良質で適正な薬物療法の確保」にある。医薬品は正しく使用しても有害事象の発生を防ぐことはできない。しかし、ヒューマンエラーにより、当該患者が予定されている薬物療法とは異なる医薬品が使用されたり、医薬品は正しくても量が不適正であったりというように本来予定された薬物療法が実施されないことにあった。そこで第二段階を迎えた医薬品分野の安全確保のためには、医薬品に関する情報と、患者個人の情報の正しいマッチングが必要不可欠であるが、これを確保する手段のとしては医療情報システムが基盤となることは必定である。
第一段階の医薬品分野での医療安全において図られてきたヒューマンエラー防止においてキーとなったのは医薬品のチェック用マスタであった。しかしながら、第二段階の安全確保のためには、患者プロファイルをどのように設計するかが大きな課題になる。折しも薬剤師法は次期の改正により、調剤時のみならず、患者の薬剤の使用の状況を継続的かつ的確に把握することが義務づけられることになる。医師、看護師同様、薬剤師にも患者のチェックが調剤時という点でのチェックから服用期間という線によるチェック及び記録が義務づけられる事を意味する。
本企画においては、医薬品の安全使用を担保する医療情報システムのあり方について述べることとする。