Japan Association for Medical Informatics

[4-C-3] 他医療機関の事例から学び、発展させ、そして発表へ

下川 忠弘1、大森 桂子1、小田 洋一郎2、堀木 裕司3、羽生 浩明4、三島 武政5 (1. 京都民医連中央病院、2. 茅ヶ崎市立病院、3. 豊田若竹病院、4. 石岡第一病院、5. 北彩都病院)

Electronic medical record, case report, practical information

医療情報学連合大会の参加目的には、学術的な知見の習得だけでなく、実務的な情報収集の側面もある。特に医療機関で電子カルテシステム等医療情報システムの管理を担当している医療情報技師をはじめとした職員(以下、「医療情報技師等」と記す。)にとっては、他施設のシステムがどこまで構築できており、自施設とは何が違うのかを知る貴重な機会となっている。そして、医療情報技師等は自施設にそれら事例から学び、当該事例を参考にし、より発展させることで新たな知見を得ることに繋げることができる。しかし、連合大会等学会の場でそれら知見を披露することにハードルを感じる医療情報技師等は決して少なくない。
過去2回にわたって開催した「電子カルテExpo」では、そのハードルを一定の条件に下げることで積極的な発表を促した。その結果、昨年の連合大会においては、医療機関での取り組みや独自機能の実装などの事例を、20名もの医療情報技師等が発表するに至った。さらに、個々の事例は連合大会等の一般口演であっても十分に通用するものであり、学会発表にチャレンジするよう促すことができた。
そこで、本年についても同様の趣旨のワークショップを開催し、参加者が継続して実務的な情報収集を行うことができる場を提供する。教育的要素としては、発表者に対して、連合大会における一般口演と同程度の抄録作成を義務付け、その抄録は別に査読を行う。そのことで、発表することだけを目的とするのではなく、その発表の先に、一般口演等の学会発表を行うことができるだけの技量を身に付けるよう促す。さらに、座長やフロアからの質疑応答を通じて、医療情報技師等の取り組みをより進化させる機会とする。