Japan Association for Medical Informatics

[4-E-2-01] 臨床研究へのBig dataのための『標準化』に対する現場の医師の願い

篠崎 和美1 (1. 東京女子医科大学眼科)

眼科領域においても、緑内障学会が中心となり、眼底写真をはじめとするビッグデータを人工知能の活用用をした研究を始めている。臨床データを用いた研究のデータは、電子カルテや自科部門システムのデータを用いることが多い。ビッグデータの研究も様々であるが、施設間を超えたデータ収集を必要とする研究が増えることと思われる。
データを入力する臨床医の立場からは、可能な限り普段の診療で必要とされるもの、日常の診療の流れで得ることができるものが望まれる。『標準化』されたデータの出力のフォーマットも汎用性のあるものでなければ利用されず、データが集まらない。機器やシステムを交換しても新旧での相互運用が可能であることも必須である。付帯情報の入力が煩雑だったり、日常の診療で必要とする情報以外の入力作業が多いと嫌厭される。また、日常診療を行っているシステムから収集できないと良いリソースにならない。
一方研究者の立場からすると、共同研究に加え、個別の特徴的な研究にも活用できるものが望まれる。また、研究を進めていくうえで、当初とは異なる付帯情報やさらに画像情報が必要となることもある。その際に新たな入力作業は避けたい。特に、付帯情報などは応用の効く、伸びしろのあるレポートの『標準化』
Big dateの研究にSS-MIX2が利用されている。利用し易いが、ローカルルールも生じやすいことが懸念される。ルール作りを誤ってしまうと将来の活用に行き詰まりを生じる。
ビッグデータによる臨床研究のリソースを生む立場にいる臨床の現場の医師としての願い、課題をまとめる。