Japan Association for Medical Informatics

[4-I-2-04] 上級医療情報技師ワークショップ2019より報告 ~自己研鑽:自分を磨く~

魚澤 正克1 (1. 独立行政法人地域医療機能推進機構大阪病院)

「医療情報技師」が創設されてから17年、「上級医療情報技師」創設から13年が経過し、この間、医療機関には病院情報システムとして電子カルテシステムや各種部門システムが導入、運用され、医療情報技師、上級医療情報技師が活躍する場も増えきた。今回、上級医療情報技師が集まり、上級医療情報技師の現状とあるべき姿、今後の展望、方向性について意見交換を行った。当グループは、医療機関の情報部門SE、医師、看護師、システムベンダーSE、大学教員と多様な立場の者が参加し、上級医療情報技師の「自己研鑽」として「自分を磨く」をテーマにグループワークを行った。

【現状と課題】上級医療情報技師を目指した理由は様々であり、個人の目指すゴールも職種、立場、役割によって異なっていた。
・上級医療情報技師は、従来の3C(コミュニケーション、コラボレーション、コーディネーション)に加え、リーダーシップ、マネジメント、問題解決能力が必要とされ、育成部会から「あるべき姿=GIO/SBOs」が示されたが、教科書がなく何を求められているのかがわかりにくかった。
・「あるべき姿=GIO/SBOs」に定義されていることを全て満たす人物はスーパーマンである。
などの意見が出された。
「ゴールはあるのか?」との問については、ゴールは進行形で、変わっていくものであり、階段を上がることによって見える景色も変わり、ゴールも変わるとした。

【自己研鑽】現状とあるべき姿とのギャップを埋めるため、あるべき姿=目標に近づくために「自己研鑽」を行う必要がある。そこで、参加者全員が「自己研鑽とは」について意見を出し合い、「上級医療情報技師 自己研鑽とは、挑戦のための歯磨きである」というスローガンにまとめた。ここでいう「歯磨き」とは、「毎日日常的に行うこと(無意識レベル、生活習慣)」。ひいては命を維持することに繋がる。と定義した。