Japan Association for Medical Informatics

[4-P2-1-01] 生体情報モニターベンダーに依存しない重症系部門システムの構築と実装

千原 理騎1,2、玉本 哲郎2,3、八倉 弘明1,2、熊谷 行訓1,2、小西 康司2,4、川井 康之5、惠川 淳二5、阿部 毅寿5、添田 恒有5、井上 聡己5 (1. 奈良県立医科大学 情報推進室, 2. 奈良県立医科大学附属病院 医療情報部, 3. 奈良県立医科大学 放射線腫瘍医学講座, 4. 奈良県立医科大学附属病院 医療技術センター, 5. 奈良県立医科大学附属病院 重症系システムWG)

standard conformance, MFER, patient monitor, financial benefit

【はじめに】当院では2019年5月の電子カルテシステム更新に伴い、重症系の部門システムも同時に構築した。これまで、中央手術部、集中治療部、高度救命救急センターでは、重症系システムの調達が別々で、N社とP社のシステムが別々稼働していた(N社:中央手術部、集中治療部 P社:高度救命救急センター)。今回の更新の際に3部門の重症系システムを統合すべきとのトップダウンの要請があった。通常であれば、すべての部門で同一ベンダーのベッドサイド・モニター(以下、モニターと略)と重症系システムに入れかえることが多い。我々は、モニター変更によるコスト削減とデータ移行を効率化も考えた。モニターはベンダーを変えず、重症系システムのベンダーを統一したしシステムを構築し、実装することに成功したので報告する。

【方法】今回の電子カルテシステム更新では、システム間のデータの連携は原則的に標準規格で行うという基本方針のもと、2つのベンダーに各モニターから発生する波形データを標準規格(HS028)であるMFERへ変換するゲートウェイサーバーの開発を依頼し、公募型プロポーザルにて導入ベンダーを選定した。

【結果】ゲートウェイサーバーの開発後の入札の結果、P社のシステムが導入されることとなった。中央手術部及び集中治療部ではN社製ゲートウェイサーバーを介して波形データと各種数値データがP社システムへ送信され、高度救命救急センターでは波形データと各種数値データがP社システムへ直接送信される状況で実装し、稼働することができた。

【考察】モニターの機器はベンダーを変えずに、重症系システムのみを1つのベンダーに統一、標準規格でシステムを実装した報告事例は本邦ではない。当院では、生体情報モニターの機器自体に依存しないシステム構築が可能となり、更新にあたっては価格の競争力だけでなく、機能及び仕様を再評価する機会が与えられることになった。