Japan Association for Medical Informatics

[4-P2-2-06] ブロックチェーン技術を用いた単一医療機関向け診療記録システムに実装したデータ同期機能の検証

関口 諄1、五味 悠一郎2 (1. 日本大学理工学部応用情報工学科, 2. 日本大学理工学部)

block chain, medical records system, single medical institution

ビッグデータ技術や人工知能の発展により,医療機関が保有する膨大な患者の医療データを適切な診断や新治療法発明などに役立てることが期待されている。膨大な医療データを管理し共有するためには,高いセキュリティ基準や,複雑なアクセス制御が可能なシステムが求められる。このようなシステムを中央集約型の集中管理式で構築する場合,その導入や運用コストと手間は膨大なものになる。しかし,分散型台帳システムのブロックチェーンを用いることで導入と手間を解決することができる.
提案されているブロックチェーンを用いた診療記録システムの多くは複数医療機関で利用する方式であり,医療機関同士で事前に合意形成する必要があるため,利用する対象を全国と設定すると難しい。ただし,地域や関連病院および単一医療機関といった形で対象の範囲を狭めると導入も簡単となる.
先行研究ではブロックチェーンを用いた文字格納プログラムの一秒間に格納できる情報量が単一医療機関で一秒間に発生する情報量を上回ることや,単一医療機関向けの診療記録システムにブロックチェーンを用いても問題ないことが分かった.しかし,システムの機能として,複数サーバでのシステム稼働中にいずれかのサーバが停止し復帰した場合のデータ同期機能が未実装であり,システムに同時投稿が行われた際の問題の検証が行われていなかった.
本研究では,複数サーバでのシステム稼働中にいずれかのサーバが停止し,停止状態から復旧した場合にデータを同期させるプログラムを実装し,問題なく動作することを確認した.また,システムに同時投稿した際の問題を検証し,その問題の解決策を検討した.