Japan Association for Medical Informatics

[LS02] FHIR で見える医療情報の近未来

中山 雅晴1 (1. 東北大学大学院医学系研究科 医学情報学分野 教授、メディカルIT センター 部長)

 HL7が定める次世代データ交換規約FHIR(Fast Health Interoperability Resources)は互換性や拡張性、そしてweb ベースのやり取りという手軽さなどから、その普及が期待されている。欧米に比し遅れをとっていたが、本邦においても、NeXEHRS 研究会のFHIR作業部会や我々が主催するFHIR 課題研究会を中心に多くの人が関わり始めており、日本語化を含めた学習環境の充実も整いつつある。本セミナーでは、その取り組みを紹介するとともに、そもそもFHIR とは何で、どんなことができると期待されているのか、なぜ大きく興味を持たれているのかを概説する。そして、単純な楽観論でなく、FHIR に関する現時点での懸念や気をつけるべきと思われることを指摘したい。