Japan Association for Medical Informatics

[LS13-02] ICT による外国人受診者の支援 ~院内案内板の多言語化~

美代 賢吾1 (1. 国立国際医療研究センター医療情報基盤センター)

 日本語での対応が難しい外国人患者の受診が増えている。大規模な病院では、診察室、採血室、放射線検査室などが様々な建屋に分散していることも少なくなく、診察に必要な検査等をスムースに実施するためには、適切な案内表示を行い、患者を誘導することが重要である。NCGM はテクノブレイブ社と共同研究を行い、院内の既設の案内表示を仮想的に多言語化するシステムを開発した。このシステムは、スマートフォンでかざした案内板が自動的に希望の言語に置き換わるもので、物理的な案内板の取り換えや新規設置などの新たな設備の投資は必要としないものである。また、翻訳言語は、サーバー側で管理されるため、タイ語やベトナム語など、通常病院内で翻訳できない言語についても、システムで提供可能な特徴がある。本セミナーでは、開発の経緯やシステム構成など、導入の際に必要なものなど、Practical な面からの解説をおこなう。