Japan Association for Medical Informatics

[2-A-4-04] ePathプロジェクトにおける内視鏡的粘膜下層剥離術パスの取り組み

*Shinji Hato1, Yohei Minato2, Tomohiko Moriyama3, Kenichi Yoshida4, Yuki Sunano1, Yoko Katayama1, Hironori Aihara1, Hiroaki Ishikawa1, Shinichiro Hori1, Susumu Kawamura1 (1. 国立病院機構四国がんセンター, 2. NTT東日本関東病院, 3. 九州大学病院, 4. 済生会熊本病院)

ePath project, Clinical pathway, Endoscopic submucosal dissection


【はじめに】近年の内視鏡技術向上や機器開発により,早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術 (Endoscopic Submucosal Dissection: ESD) は一般的な治療法として確立しており,継続してESD診療の質向上を目指す必要がある.医療の質向上につながる最善の診療プロセスを得るためには,電子カルテから臨床データ、特にプロセスデータを効率よく収集し、これを解析する必要がある.このためには,パスを施設間で共通化し、複数医療施設間で患者データを比較することが重要であるが,ベンダー間でパスの項目、構造とも大きく異なっており、今までは比較が困難な状況にあった。今回,ePathプロジェクトの活動を通じて,複数医療施設間でのデータ相互比較解析が可能となったため,ESDパスにおける取り組みについて報告する.
【実践経過】ESD診療を行う上で欠かせないアウトカム(Outcome)を定め,そのアウトカム評価の基準(Assessment)を決定,そして観察項目(Task)を一つのunit(OAT-unit)としてパスの中に構造的に組み込み,データ収集及び解析につながるESDひな形パスを作成した.次に,ひな形パスを基礎に各施設の事情に合わせて施設固有のOAT-unitを追加した施設パスを作成し,患者に適用した.2020年3月までに4施設でESDを受けた92例のデータが収集された.解析には,パスデータ,DPCデータ,医薬品データを用いている.バリアンス発生状況の分析では,循環動態,呼吸状態,消化管出血,便秘に関連するアウトカムについてパス見直しの検討が必要であることが可視化された.今後は,注射・処方内容の比較や,各施設標準在院日数超過に関連する説明因子についてSHAP等の解析手法を用いた分析結果を踏まえ,よりよい診療プロセス達成のため,ESDパスの改訂を行う予定である.