Japan Association for Medical Informatics

[2-B-1-01] 遠隔医療と医療AIの今後の展開

*Hiroaki Kato1,2 (1. デジタルハリウッド大学大学院, 2. アイリス株式会社)

Telemedicine, Medical AI, Fourth Industrial Revolution, Artificial Intelligence


現在、社会は「第4次産業革命」と言われる時代の大きな転換点に差し掛かっている。人工知能(AI)やIoT(Internet of Things)などのテクノロジーや、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、次世代通信規格5Gなどが日常となっている未来は、医療現場でも第4次産業革命時代のテクノロジーの活用が当たり前になる。このような状況下では、より一層多くの疾患を対象として,遠隔医療や医療AIが浸透していく事が予想される。

遠隔医療は2018年の診療報酬改定によって遠隔診療(オンライン診療)に関する診療報酬「オンライン診療料」などが新設され、2018年3月には「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が示された。しかし、これらの制度は医療現場感とあっていない部分があると言わざるを得ないものだった。そのような中でCOVID-19の拡大予防のために2020年4月10日に事務連絡が発出され、時限的措置としてオンライン診療がすべての疾患において、再診だけでなく初診から活用できるようになっている。

また医療AIに関しても、早期に医療現場に導入されることが予想される。世界で初めて医師を必要とせずAIだけで完結をする医療機器としてアメリカFDAが承認したものが、糖尿病網膜症のAI診断であるIDx社のIDx-DRである。そして日本においてはAI診断医療機器として現在、2018年12月のサイバネットシステム社の大腸内視鏡診断「EndoBRAIN」、2019年9月のエルピクセル社の脳動脈瘤検出機能を持ったワークステーション「EIRL aneurysm」をはじめ数製品の承認が行われている。厚生労働省としても2017年6月に「保健医療分野におけるAI活用懇談会報告書」がとりまとめられ、さらに2019年6月28日に策定された「保健医療分野 AI 開発加速コンソーシアムの議論の整理と今後の方向性」を踏まえて、今年、2020年6月18日にAI 開発の工程表が新たに出されている。
本講演では、遠隔医療や医療AIの事例の紹介ならびに現在の課題、そして医療政策を紹介しながらこれからの展開について話したい。