一般社団法人 日本医療情報学会

[2-B-2] 急速に広がるオンライン診療・遠隔医療におけるサイバーセキュリティを考える

*近藤 博史1、美代 賢吾2,3、松元 恒一郎4、井上 大介5、林 薫6、前田 彰久7、鎌田 敬介8 (1. 鳥取大学医学部附属病院医療情報部, 2. 国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部(JH), 3. 国立国際医療研究センター医療情報基盤センター(CMii), 4. 日本光電工業(株) 技術戦略本部, 5. 国立研究開発法人 情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 サイバーセキュリティ研究室, 6. パロアルトネットワークス株式会社, 7. 厚生労働省, 8. 一般社団法人金融 ISAC)

Cyber Security, telemedicine, IoT, EDR, ISAC


コロナ禍において日本ではオンライン診療・遠隔医療が急速に拡がっている。これまでセキュリティのため、外部接続されていなかった多くの医療機関の電子カルテは、働き方改革、コロナ禍にけるオンライン診療、遠隔医療の拡大で急速にインターネット利用が増えている。一方、以前からインターネット利用が進んでいる欧米ではサイバー攻撃も多く、サイバーテロ対策も進んでいる。その中で、各業界分野毎にサイバー攻撃の情報を収集し対策を組織的に行なう枠組みができており、日本国内でも銀行系でそのような活動が始まっている。厚生労働省も医療機関における類似の仕組みの構築によりサイバーセキュリティの向上を期待している。しかし、日本の医療機関の状況は欧米とは異なり、容易ではない状況がある。今回、日本の医療機関のサイバーテロ対策、サイバーセキュリティ向上の方向性を議論したいと考えた。
本シンポジウムでは、NIIあるいはNICTのサイバーセキュリティ専門家からCOVID-19によるインターネット利用拡大状況のサイバーセキュリティの現状について下記の構成でお話頂く。
近藤博史 今年2月医療情報部長会セッションでサイバーテロ対策のシンポジウムを企画し、日本遠隔医療学会でも遠隔医療基盤分科会でセキュリティを検討している立場から
美代賢吾 国立国際医療研究センターにおける情報セキュリティ管理者としての現状、日本での対応策の方法について
松元恒一郎 遠隔モニタリング機器のセキュリティ対策状況の現状について
井上大介 近年の日本のサイバーセキュリティの状況について
林望 医療系のサイバーテロの世界動向とサイバーセキュリティ向上の方向性
前田彰久 医療会議分野のデジタル化の進展とガイドライン、医療介護分野のISACの必要性について
鎌田敬介 実際の日本における金融系ISACの活動状況の説明