Japan Association for Medical Informatics

[2-D-2-03] 統合データベースの構築と利用に向けての課題 −外来患者待ち時間調査への応用−

*Tsuyoshi Yamamoto1, Tadamasa Takemura4, Kanayo Ueda1, Risa Sakurai2, Soichirou Morisaki1, Yuuki Masaoka1, Kouji Uemura3, Haruhiko Hiramatsu2 (1. 国立循環器病研究センター 医療情報部, 2. 国立循環器病研究センター 情報統括部, 3. 国立循環器病研究センター 研究推進支援部, 4. 兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科)

Hospital information system, Database, Sub system


【背景・目的】クオリティインディケータ、経営指標、患者満足度に関する指標、病院指標、部門指標などの指標を作成するためには、医療機関における様々な情報が必要になるが、電子カルテシステム、医事会計システム、部門システムなどの情報は分散して管理されていることが多く、必要な情報を統合的・横断的に検索・抽出するためには非常に煩雑な作業が伴う。そこで当センターでは、2019年の病院情報システム(HIS)更新時に、HISを構成するシステムから発生する全ての情報を収集し蓄積する統合データベース(統合DB)を構築した。今回、患者満足度に関する重要な指標の一つである「外来患者待ち時間」をターゲットに統合DBからデータ抽出を試みたので報告する。

【方法】外来患者が来院から帰院するまでのフローを整理し、受付・診察・検査・会計などの各イベントにおける開始・終了時刻が、どのシステムでどのように記録されているか調査した。調査の結果から選定した各イベントの時間情報を、統合DBから抽出しデータベースビューを作成した。

【結果】外来患者における受付から支払い完了までのイベントに関連する時間情報は、5つの部門システムに11項目記録されていることが分かった。統合DBを用いてデータビューを作成することで、通常は5つの部門システムから個別に抽出する必要のある11項目のデータを、一括で取得する事ができた。その結果、データ抽出作業を大幅に効率化することができた。

【考察】統合DBを活用することで、複数のシステムに分散していた情報を統合的・横断的に抽出することができた。その結果、非常な労力と時間をかけて行っていた、データ抽出作業を、簡便かつ効率的に行うことが可能となった。しかし、データの収集漏れ、形式の不整合、収集のリアルタイム性、所在が分かりにくいなどの問題もあるため、より有用なものとなるように今後改善を行う予定である。