Japan Association for Medical Informatics

[2-D-2-06] 歯科カルテ入力に関する問い合わせ対応の経験年数による比較

*Eriko Nambu1, Kazunori Nozaki1, Kazuma Kokomoto1, Shintaro Oka2, Mikako Hayashi2 (1. 大阪大学歯学部附属病院医療情報室, 2. 大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室))

Q&A, Dental information, Electrical health record


背景
本院における病院情報システム(HIS)に関する問い合わせは、HIS用PCの不具合など機器に関する内容の他、カルテ入力方法についても多く寄せられる。歯科医療情報のベテランスタッフと比較すると、新人スタッフが電話で応対する際には、ユーザの言葉を正確に聞き取れず質問内容が理解できないことや、ユーザに聞き返して欠如した情報を補完することができないといった問題が発生しやすい。しかし、ユーザとスタッフ間の電話のやりとりは客観的に評価ができず、新人スタッフとベテランスタッフとの問い合わせ対応スキルの差を埋めることは容易ではない。そのため、スタッフによる対応の差を明らかにすることで、新人スタッフの教育に繋がると考えた。本研究では、機械学習を利用した音声認識手法を用いてユーザとスタッフ間の通話音声をテキスト化し可視化・分析することで、その結果を新人スタッフの教育に応用することを目的として研究を進めた。

方法
通話録音装置にて録音された通話記録音声を、応対したスタッフごとに仕分け、それぞれGoogle Speech APIを用いてテキスト化する。その後、テキストを分析して差分を比較する。なお、問い合わせ応答の音声には患者情報などの個人情報が含まれるほか、発話した音声から個人の特定が可能となるため、音声およびテキストに含まれる個人情報を匿名加工して扱う。

結果
新人スタッフが対応時、対象となる病名や処置名などのカルテ入力に必須の情報の聞き取りが欠如しており、ベテランによる再度の聞き取りにより情報を補完していることがわかった。

考察
新人スタッフが問い合わせ対応を行う際に情報が欠如する原因として、歯科医療特有の固有名称や、処置内容の理解不足が原因であると考えられる。問い合わせ対応の分析により、対応するスタッフの理解が不足している分野が明らかとなり、各人に適した教育が提案できる。