一般社団法人 日本医療情報学会

[2-F-1-02] ISO/TC215/SC1の標準化活動の概要

*今井 健1 (1. 東京大学大学院医学系研究科)

Clinical Sequence, ISO, Standardization


ISO TC215 (Health Informatics) においては、これまでもWG2 (Systems and Device Interoperability) などでゲノム・オミックス領域の規格が議論されてきた。しかし、ゲノム医療の急速な進展と共に、関連して発生する情報の取り扱いの標準規格を策定する必要性から規格数が急増したため、Sub Committee である SC1 (Genomics Informatics) が発足し、独自に取り扱うこととなった。SC1 では活発に規格提案が行われており、直近の投票では、例えば (1) 表現型データの交換フォーマット (ISO/PWI 4454)、(2) シークエンスデータの共有のための技術仕様 (ISO/CD TS 23357)、(3) EHRにおける融合遺伝子の構造化レポートの技術仕様 (ISO/CD TS 22693)、(4) クリニカルシーケンスにおける腫瘍遺伝子変異量の記述に関する技術仕様 (ISO/PWI TS 4424) , (5) EHRにおけるクリニカルシーケンスを記述するデータ項目とメタデータの技術仕様 (ISO/TS 20428:2017) などが存在している。本発表ではこのようなSC1標準化活動の概要を紹介すると共に、いくつかの規格を取り上げその内容と現在の議論状況について紹介する。