Japan Association for Medical Informatics

[2-F-1-05] 検体の品質管理と標準化の現状と課題

*Koh Furuta1,2 (1. うらやす和楽苑, 2. 琉球大学医学部先端医学研究センター)

Quality, Traceability, CODING, Measurement


近年、医学の進歩は私たちの想像力を超える速度で加速し、日常の臨床の場におけるクリニカルシークエンシングの利用がいよいよ現実のものとなってきた。さらに当然の方向性ではあるが、検体の品質管理、さらにはその標準化にまでも関心が向けられるようになってきた。
演者は、ゲノムの時代の前の世代に属するが、いわゆるmolecular testにかろうじてかかわっていた。さらにバイオバンクおよび国際標準化(ISO: International Organization for Standardization)の経験を有している。医療情報というカテゴリーの知識経験は皆無であるが、ICD (International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)やC-NPU (Nomenclature, Properties and Units)というcodingの議論にはある程度暴露された経験もある。今回の発表では、クリニカルシークエンシングや医療情報そのものではなく、その背景因子としての材料や標準化の考え方がクリニカルシークエンシングや医療情報の今後の進歩には、重要な要素となりうることをお伝えしたいと考えている。
可能であれば、ISO TC276(Biotechnology)で作成されたISO 20387:2018、ISO TC212(Clinical laboratory testing and in vitro diagnostic test systems)で作成されたISO 15189:2012、ISBER(International Society for Biological and Environmental Repositories)により作成されたISBER Best Practice 第4版を比較しながら、この分野の今後の動向について議論のきっかけを提供したい。