一般社団法人 日本医療情報学会

[2-G-3-01] 日本医用画像情報専門技師共同認定育成機構の軌跡

*奥田 保男1 (1. 国立研究開発機構 量子科学技術研究開発機構)

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日本医用画像情報専門技師制度ができて早いもので11年が経過しました。そこで「日本医用画像情報専門技師共同認定育成機構」の立ち上げから現在までの経過と、少しだけ未来を予測してみたいと思います。

 2000年の初頭から日本放射線技術学会には「スーパーテクノロジスト認定制度委員会」という組織があり、これは放射線技術学における専門的な知識や技術を高めるとともに研究的な視野を含めた人材を育成しこれを認定してゆくことを目的としていました。ここに「医療情報専門技師認定班」が2005年に設置され、医療情報関連の専門技師について検討が開始されました。2007年頃から日本医療情報学会との共同による機構の設立が準備され、2009年に双方の理事会にて設立が承認されました。

 そしていよいよ、2010年4月22日に「一般社団法人日本医用画像情報専門技師共同認定育成機構」が誕生し、2011年2月29日に「第1回医用画像情報専門技師」の試験が行われ59名の専門技師の方が認定されました。その後10回の認定試験が行われ、2020年度現在の延べ人数として249名の方が認定されています。

 医用画像情報専門技師が担う範囲について、当初は医療機関における放射線部門に限定されていましたが、医療機関で扱う放射線以外の画像、たとえば内視鏡画像や眼底写真などにも拡がってきています。今後は医療機関という垣根も飛び越え機械学習なども含めた新たな医療を創造する上でのプラットフォームを担うようになると思います。また、これを進めるにあたっては、情報セキュリティの概念も大きく変化すると予測します。

 2020年はこの業界のターニングポイントではないかと私は思っています。