Japan Association for Medical Informatics

[3-A-2-01] 新型コロナウイルス感染症の軽症者宿泊施設における遠隔診療システムの構築

*Yuki Miura1,2 (1. 医療法人辰星会 枡記念病院 災害救急医療部, 2. 医療法人辰星会 枡記念病院 オーダリングシステム開発室)

Telecare, EHR, COVID-19


背景
今回、DMAT(災害派遣医療チーム)として、福島県における新型コロナウイルス感染症の軽症患者を対象とした宿泊療養施設での遠隔診療システムの構築を行った。
目的
施設に非常駐の医師、常駐する看護師が宿泊軽症者に対し診療や健康観察を電話以外の方法かつ非対面で行う体制を構築するため、Web会議システムのジャパンメディアシステム製LiveOnおよび、地域包括ケア向けシステムの日本光電工業製LAVITAを導入する。
結果
LiveOnを使用することにより、電話で行っていた健康相談やPCR検査結果の告知等を相手の顔を見ながら実施することができた。LAVITAを使用することにより、バイタル、経過記録、PCR検査結果等の患者情報をオンライン上で記録・閲覧することができた。また、精神科医師や心理士によるオンライン面談での心のケアやオンライン診療による薬剤処方を実施することができた。当初、使用予定であった既存のWi-Fi環境がLiveOnに必要な帯域を安定して確保できなかったため、別のWi-Fi環境を新たに構築した。
考察
医療機関ではない民間の宿泊施設であり、対面診療ができないという特殊な環境下であったが、遠隔診療システムを構築することで、相手の顔が見えることや、表情や視線といった非言語的コミュニケーションを取ることができ、宿泊軽症者の安心感と、心のケアに繋げることができた。オンライン上で患者情報が取得できるため、医師や看護師の業務負担を軽減することができた。しかし、Wi-Fi環境の問題が発生したため、利用するネットワーク環境の事前確認が重要である。また、IDの管理等において医療機関レベルの情報セキュリティ対策を実施できなかった点があった。
結論
軽症者宿泊施設における遠隔診療システムを構築した。制約の多い環境下でWeb会議システムや地域包括ケア向けシステムの活用は有用であった。