Japan Association for Medical Informatics

[3-B-2-04] SS-MIX2標準および拡張ストレージ内のデータ抽出プログラムの開発と検証

*Hui FENG1, Naoki Nakamura2, Hideaki Ototake3, Hiroki Kitamura4, Masaharu Nakayama1,2 (1. 東北大学医学系研究科医学情報学分野, 2. 東北大学病院メディカルITセンター, 3. みやぎ県南中核病院, 4. 東北大学医学部医学科)

SS-MIX2, HL7, SEAMAT, Data Extraction, Database Management System


背景: Standardized Structured Medical Information eXchangeSS-MIX2)は診療情報の交換に用いられる厚労省の定める標準保存形式であり、多くの地域連携やデータベース事業で用いられている。その大部分はSS-MIX2の標準化ストレージを用いたものであるが、近年拡張ストレージの重要性が認識され、利用も増えてきている。我々は以前SS-MIX2標準ストレージからデータを抽出するプログラムを作成した。今回、循環器特有の検査値をSS-MIX2拡張ストレージに出力するための標準フォーマットであるStandard Export data forMAT(SEAMAT)にも対応できるよう、拡張ストレージも対象とする新しいプログラムの開発を試みた。方法: プログラミング言語Python 2.7を用いてプログラムを開発した。東北大学病院における標準化および拡張ストレージに格納されているデータを対象とし、Mongo DBに格納するように構成した。結果: 東北大学病院のSS-MIX2ストレージ内にある標準化患者基本情報やアレルギー、処方、採血結果などのデータおよび拡張ストレージ内の心電図や心臓超音波検査データに対して選択的に変換を加え、MongoDBに格納した。標準化ストレージでは、SS-MIX2内のHL7データに対して、データの抽出を容易にする識別子を付与し、拡張ストレージでは、XMLのタグ構造を維持したまま格納した。さらに、MongoDBからは問題なくデータは抽出された。考察: 今回作成したプログラムでは、スキーマレスなMongo DBに格納しているため、SS-MIX2内のデータを事前に調整することなく容易に格納・抽出することが可能となった。本プログラムにより、SS-MIX2のデータ内にある不正データを検出することも可能となった。