Japan Association for Medical Informatics

[3-C-3-03] モバイル端末をPDAから格安スマートフォンに変更して5年目の課題と今後

*Toshiaki Matsunaga1, Hiroaki Yano1, Yoshinori Kimura1, Takuya Fujiwara1, Ryutaro Mori2, Mitsuhiro Aoki2 (1. 岐阜大学医学部附属病院 経営企画課医療情報係, 2. 岐阜大学医学部附属病院 医療情報部)

Smart phone, Consideration, Hospital Information System


【背景と目的】
本院では2016年1月より稼働している医療情報システムが7年間のうちの5年目に突入した。今年より次期医療情報システムへの更新に向け動き出す中でモバイル端末についての検討も始まった。前期ではPDAを使用していたが、看護師の利便性向上のために今期ではスマートフォンに変更した。PHSのサービス終了に伴う代替としてスマートフォンの利活用が考えられる中、スマートフォンを利用していく上での現状の課題と今後の活用方法を検討した。
【結果】
前期のPDAはCASSIOPEIAの「DT-5100」を、今期のスマートフォンはCoviaの「FleaPhone CP-F03a」を使用した。価格は約15分の1であり今期は格安スマートフォンを多数導入した。
スマートフォンでのメリットは、数を導入できたためペア毎で1台常時持つことができるようになった。また、アプリを独自開発してことで機能が増え、業務効率や利便性が上がった。一方、デメリットはAndroid4.4専用アプリとして開発されたためバージョンアップできない、また別機種では一部機能を制限しないと使用できない問題が発生した。さらに常時身に着けることにより本体やカバーの破損が頻繁に起きた。長時間の過充電や無充電状態での放置による電池の膨張もあった。近年のハイスペック端末との性能差に不満を感じていた。
今期450台導入して350台現場に払い出したが、1日当たり150台しか利用されていなかった。それでも故障等により予備端末がなくなった。使用頻度の少ない現場や、別方法で代替可能な箇所から回収という運用変更で対応した。
【考察とまとめ】
医療情報システムでは長期間の運用を計画する必要があるため、ハード面とソフト面で導入は十分に検討する必要がある。様々な使い方が出来るが設備やセキュリティを考慮しなければならない。