Japan Association for Medical Informatics

[3-D-2-06] MRI画像の種類による入院期間長期化予測精度の違い

*Keiichi Shida1, Takashi Iwaanakuchi2, Masashi Sasaki3, Yumiko Uto2 (1. 帝京大学福岡医療技術学部, 2. 鹿児島大学病院 医療情報部, 3. 大阪物療大学)

MRI, Hospitalization, Prediction


入院初期に、長期化するか客観的に予測することが出来れば、人員配置の増加などの対策を講じることが出来る。これまでの研究では、MRI画像、血液検査、生化学検査を用いて入院期間の長期化が予測できないか検討してきた本研究では、MRI画像の種類によって入院期間の長期化の予測精度に影響があるか検討した。データセットは鹿児島大学病院からの提供を受け、対象期間は2017年4月1日から2018年3月31日までの間に、脳腫瘍で手術した入院患者とした。対象となったデータ数は60、最短入院日数は7日、最長入院日数は42日であった。入院日数の中央値より長いデータを入院長期化とみなした。MRI画像は、横断像のT2強調画像、造影T1強調画像、FLAIR画像とした。深層学習の事前学習済みネットワークはsqueezenetを用いた。各画像は24枚からなっており、24枚を一つの画像としてサイズ調整し入力した。Training Optionは、バッチサイズ4、エポック数200、学習率は0.0001とした。MRI画像による予測のaccuracyは、T2強調画像は0.833、造影T1強調画像は0.833、FLAIR画像は0.916であった。MRI画像の種類によって、入院期間の長期化の予測精度に違いがみられた。 MRI画像は複数のコントラストがあるが、種類によって腫瘍などの見え方が異なるため、予測精度に違いがみられたと考える。MRI画像を用いた入院長期化の予測の際には、適したコントラストを選ぶ必要があることが示唆された。