Japan Association for Medical Informatics

[3-F-2-07] PDA(業務用携帯端末)を用いた服薬実施登録の運用評価

*Mayumi Nishiguchi1, Hozumi Horita1, Mizuho Okada1, Takuya Kinosita2, Naota Taura3, Takehiro Matumoto3 (1. 長崎大学病院 看護部, 2. 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 医療情報学分野, 3. 長崎大学病院 医療情報部)

Medication Management Support, Personal Degital Assitant, Medical Safety


【はじめに】A病院では、2015年1月の電子カルテシステム更新時に、内服に関するインシデントの縮減を目指し、PDAを活用した服薬実施登録機能を導入した。特に、インシデントが発生しやすい都度与薬時の患者誤認予防を目的として、2016年度に再研修を実施し、服薬実施認証機能を推奨してきた。【目的】PDAを使用した服薬実施登録のデータから、運用状況とその評価を行う。【方法】1)調査期間:2015年1月~2020年1月。2)データ抽出方法:無作為に毎年1か月分ずつの服薬実施登録件数を6年分抽出した。これにPDAのログデータと患者の薬管理情報を突合させ、使用端末および薬管理毎の服薬実施登録件数を抽出した。3)集計方法:部署毎および薬管理毎のPDAによる服薬実施登録率を算出した。【結果】PDAを使用した服薬実施登録率は、システム導入時の2015年には9.2%だったが、再研修を行った2017年は14.6%、2020年は17.8%と8.6ポイント上昇した。2020年の服薬実施登録率を部署別に見ると、最も高い部署は69.2%だったが、10%未満は20部署中12部署と半数を占めた。また、再研修後の経年変化では、2017年に10%以上だった8部署は、3年が経過した2020年も7部署が10%以上の登録率を維持していた。さらに、都度与薬である服薬実施登録件数中、PDAを使用したものは、2015年には10.4%、研修後の2017年には22.5%、2020年には26.4%と16.2ポイント上昇した。2020年に最も高かった部署は89.1%であり、上位の8部署は一日配薬や自己管理の場合でもPDAでの登録率は高く平均32.3%だった。【考察】開始時より登録率が高い部署群では5年経過後も著しい低下はなく、PDAでの服薬登録が慣習化でき、患者誤認対策の一助となっている。