Japan Association for Medical Informatics

[3-G-3-02] 機械学習を用いたCT用X線造影剤副作用の予測研究

*Shogo Baba1, Tomokazu Mizusako1, Iwaanakuchi Takashi2, Saigo Yasumasa3, Yoshiura Takashi4, Yumiko Uto2 (1. 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科医療システム情報学, 2. 鹿児島大学病院医療情報部, 3. 鹿児島大学病院臨床技術部放射線部門, 4. 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科放射線診断治療学)

Machine Learning, XGBoost, Feature Importance Score


[目的]CT用X線造影剤は画像検査に有益な情報をもたらす一方,様々な副作用症状が発生するリスクが生じる.造影剤による「意識レベル低下・アナフィラキシーショック・嘔吐あり」のような顕著な副作用の発現は,患者のQOLを著しく低下させるだけでなく,追加治療に対する医療費の増大や患者の生産性低下をもたらす.近年では,副作用の少ない造影剤の開発も進み,造影検査の危険性は改善したが,X線CT検査の普及・進歩により造影剤の使用頻度が急速に上昇している.したがって,電子カルテ上の基本的な患者情報(性別・生化学データ・食物アレルギー,併用薬剤情報等)を用いて検査施行前に顕著な副作用の発現予測ができれば,医療安全や危機管理の向上が期待できると考えた.[方法]本研究は,2018年4月1日~2019年10月31日の1年7カ月の期間に鹿児島大学病院にて造影CT検査を施行した12,859症例を抽出した.更に検査中に何らかの身体異常や訴えがあった患者データ293症例を対象に,Pythonを用いて機械学習Random Forestにて施行した.[結果]Random Forestのアルゴリズムを用いて学習と評価を行った結果,テストデータのAccuracyは約70%程度の精度であることを確認した.また,Borutaによって変数選択を行った結果,生化学データALP,LD,Crの重要度(feature importance)が高い結果となった.[考察]本モデルでは,顕著な副作用発現を予測するには至らなかったが,造影CT検査の施行前のスクリーニング指標としての活用が示唆され,且つ今後の検討や追加研究によってAccuracyの向上が期待できる結果となった.[結語]本研究による予測精度を更に向上することができれば,臨床現場における医療安全や危機管理に貢献できると考える.