一般社団法人 日本医療情報学会

[4-C-2-04] オンライン資格確認システム等の導入について

*宇佐美 伸治1 (1. 日本歯科医師会)

online qualification confirmation, Medical information sharing, ICT in the medical area


厚生労働省は「データヘルス改革推進本部」において、骨太方針2020と成長戦略フォローアップを踏まえ、データヘルスの集中改革プランとその工程を確認した。
 データヘルスの集中改革プランとは、令和4年度中を目処に3つの仕組みについて集中的に実行する計画である。
 その内容は、
 1.患者や全国の医療機関等で医療情報を確認できる仕組みの拡大
 2.電子処方箋の仕組みの構築
 3.国民・患者が自身の保健医療情報を閲覧・活用できる仕組みの拡大
とされている。
 上記集中改革プランは、令和3年3月より始まるオンライン資格確認システム及びマイナンバーカードの保険証利用等、既存のインフラを最大限活用し実行することとしおり、このことからも国はオンライン資格確認システム等の普及を重大な施策と捉えている。
 日本歯科医師会は、歯科界ひいては医療界の将来を見据え、令和3年3月のオンライン資格確認のスタート時点において、多くの会員歯科医療機関がオンライン資格確認システムが実施できるよう、システム普及に積極的に協力することとしている。
 なお、オンライン資格確認を実施するには、社会保険診療報酬支払基金が開設しているポータルサイトでアカウント登録を行い、Web上で各種申請を行う必要があるが、Web利用に不慣れな会員のため、紙での各種申請を要望し、それを実現した。
 さらに、回線事業者が設置しているオンライン資格確認の導入に関する相談窓口や、オンライン資格確認に必要な資格確認端末、回線等とその設置工事がセットのパッケージ商品等について、都道府県歯科医師会を通じて会員に情報提供し、会員がオンライン資格確認をスムーズに導入できるようサポートしている。
 しかし、オンライン資格確認システム等の導入においては、未だ現場での不安要素や導入のハードルとなる事象も散見され、引き続き厚生労働省、支払基金等と協議・要望を行っていく。