Japan Association for Medical Informatics

[4-D-1-02] 肝疾患情報を発信する医療従事者参加型の地図アプリケーション「佐賀・肝炎マッピング」の開発

*Yurina Takata1, Yuichiro Eguchi2, Hiroshi Isoda2, Michiaki Okada3, Kaori Inoue2, Tomomi Yada2, Hidenori Watanave4 (1. 青山学院大学地球社会共生学部, 2. 佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター, 3. 佐賀大学医学部 肝臓・糖尿病・内分泌内科, 4. 東京大学大学院情報学環)

Hepatitis, Hepatoma, Liver Disease, Map, Web Application


佐賀県の肝がん死亡率は例年ワースト水準が続いており,この原因の背景には,肝がんの主な原因である肝炎ウイルスの陽性率が,全国平均よりも高いことが挙げられる.そのため県は,2012年に佐賀大学医学部と協定を結び,新たに設置された肝疾患センターを中心として,他の医療機関との連携や,肝炎医療コーディネーターの養成,肝炎ウイルスの検査と治療の推進などの対策を講じてきた.しかし,肝炎ウイルス検査の受検率や,陽性と診断後の精密検査の受診率,及び受療率は依然として低い.

以上の背景より,肝疾患啓発のため,肝炎ウイルスの検査と治療を受けることができる施設について情報発信することを本研究の目的とする.

まず,県内の無料の簡易検査を実施している施設や,精密検査・治療を行っている医療機関をデジタルマップ上で検索できるWebアプリケーションである「佐賀・肝炎マッピング」を開発した.パソコンやスマートフォン端末から無料で誰でも閲覧可能で,検査を希望する県民や,精密検査や治療を受けようとしている患者,医療連携を図る医師が,検査と治療の内容とスタッフ情報を含めて,地図上で施設位置を一括して把握できる.現在,佐賀大学病院を中心に利用されており,患者の要望に応えた治療施設の案内に活用されている.
しかし,この地図アプリケーション上で掲載している情報は,肝疾患センターが県内の医療施設に直接問い合わせて集約することでデータ更新を行っているため,リアルタイムの情報を提供できないことが新たな課題として挙げられる.
そこで次に,持続的なデータの管理や更新を可能にするため,県内の医療従事者が自らデータの構築に参加できる管理システムを開発する.

この管理システムにより,常に最新の情報を提供することが可能となるだけでなく,データ構築の参加者が当事者意識を持ち,情報共有するモチベーションを向上させることにも寄与する.