一般社団法人 日本医療情報学会

[5-A-3-04] 過去、現在、未来の医療情報システムの評価

*木村 通男1 (1. 浜松医科大学)

medical information system, evaluation, future prospect


まず、現在の医療情報システムについて、貢献は小林先生にご発表いただくが、コストについて、産業別IT支出の比較、また医療費との比較で論じる。1.5-2%であり、決して多いとは言えない。また、レスポンス、操作性が悪いシステムを使うと、現場の医療職の不満が溜まり、時給にすると楽に年間数億の損失となる。まさに朝三暮四である。
次に、1994年に開原先生が示した「5年後の」課題を再評価する。ネット化、施設連携、プライバシーガイドラインの設定などは大きく進んだが、医療や施策のエビデンスを提供することはまだまだ実現していない。
最後に、2010年に筆者が足した、失敗の報告、標準化によるインフォメーション化、コストの国民への訴え、についてはまだまだであり、さらにプログラム委員長の今井先生が10年後にまた使うのでと言うので、新たな視点として、リスクの評価で医療職を守る、電子カルテの証拠性を臨床研究基盤へ、サマリーの重要性と報酬化、フェノタイプデータの電子カルテから抽出する技術、を挙げておく。