[2-G-3-05] PCHAlliance (Continua)から見たヘルス&ケア情報の利活用環境形成の課題
Continua Health Allianceは、2006年に相互運用可能な個人健康管理システムを実現するために、システムの相互接続ガイドライン(Continuaガイドライン)の策定や製品認証を進めるために設立された業界団体である。現在はHIMSS参加のPCHAlliance (Personal Connected Health Alliance)として活動している。健康管理機器から取得されたデータを、データ管理機器を通じて健康管理ソフトウェアやデータ管理サービスなどと“つなげる”ことで、各種新たなサービスへの展開を目指している。Continuaガイドラインは、血圧計、体重・体組成計などの各種機器毎にIEEE11073規格を採用しており、その後HL7とも協業し、現在HL7 FHIR (Fast Healthcare Interoperability Resources)においてもIEEE11073のコーディングルールが使われている。
相互運用可能な個人健康管理システムを実現するための技術的な運用は可能であっても、それが実際に十分に普及し実現されたとは言えないと考えている。なぜ実現されていないのか。
“デジタルヘルス”と言われるが、個人健康管理データがどのように利活用されるには、デジタル技術の接続可能性だけに着目しても不十分だろう。個人健康管理データをどう利活用するとどのような結果が期待できるのかとその評価指標の設定、またその期待される結果(アウトカム)は本当にニーズにマッチしているかの検証、その上で継続可能なサービスビジネスモデルを描くことが出来なければ、相互運用可能な個人健康管理システムの実現には遠い。また提供するサービス品質の担保や、特に予防分野では収集に長期を要するエビデンスに基づいたアウトカムへの期待の共有、長期を要することによる不確定要素に対しては政策としての後押しも必要だろう。
本シンポジウムにおいては、PCHAlliance (Continua)がこれまでの経験で向かい合ってきた課題を共有することで、これからの保健医療情報の利活用環境形成に必要なことを多角的に検討するきっかけとなることを期待する。
相互運用可能な個人健康管理システムを実現するための技術的な運用は可能であっても、それが実際に十分に普及し実現されたとは言えないと考えている。なぜ実現されていないのか。
“デジタルヘルス”と言われるが、個人健康管理データがどのように利活用されるには、デジタル技術の接続可能性だけに着目しても不十分だろう。個人健康管理データをどう利活用するとどのような結果が期待できるのかとその評価指標の設定、またその期待される結果(アウトカム)は本当にニーズにマッチしているかの検証、その上で継続可能なサービスビジネスモデルを描くことが出来なければ、相互運用可能な個人健康管理システムの実現には遠い。また提供するサービス品質の担保や、特に予防分野では収集に長期を要するエビデンスに基づいたアウトカムへの期待の共有、長期を要することによる不確定要素に対しては政策としての後押しも必要だろう。
本シンポジウムにおいては、PCHAlliance (Continua)がこれまでの経験で向かい合ってきた課題を共有することで、これからの保健医療情報の利活用環境形成に必要なことを多角的に検討するきっかけとなることを期待する。