一般社団法人 日本医療情報学会

[2-I-1-03] 循環器内科領域における臨床業務負担軽減を目指したICTの活用

*的場 哲哉1、坂本 和生1、古賀 純一郎1、山下 貴規2、佐藤 寿彦3、井上 創造5、副島 秀久4、筒井 裕之1、中島 直樹2 (1. 九州大学病院循環器内科、2. 九州大学病院メディカルインフォメーションセンター、3. 株式会社プレシジョン、4. 済生会熊本病院、5. 九州工業大学大学院生命体工学研究科)

臨床医における業務負担軽減は高齢者数がピークを迎える2030年を目前にした持続可能な医療体制維持のための重要な課題である。九州大学病院循環器内科では、2018年度〜2020年度のAMED ePath事業において、冠動脈インターベンションおよびカテーテルアブレーション目的の標準パス実装を行い、これを用いた多施設間データの統合解析の結果から、アウトカムを棄損しない医療行為の削減に取り組んできた。
 医師の臨床業務の分析においては、クリニカルパスの使用時間だけでなく、手術時間、患者問診・処置、さらには教育・研究に使う時間を的確に評価し、業務改善及びタスクシフト/シェアを進める必要がある。2021年度から開始した厚労科研・中島班「標準化クリニカルパスに基づく、医師行動識別センサや問診AIなどのICTを用いた医師の業務負担軽減手法に関する研究(21AC1002)」における、ICT活用の方策について共有し、議論を行いたい。