Japan Association for Medical Informatics

[2-P-1-06] QRコードにより電子カルテと連携したブラウザベースのカスタマイズ可能な問診ツールの作成

*Chong Song1,2, Erina Sasaki1, Naoki Nakamura1, Yoichi Kakuta3, Masaharu Nakayama1,2 (1. 東北大学病院 メディカルITセンター, 2. 東北大学大学院医学系研究科 医学情報学分野, 3. 東北大学病院 消化器内科 )

Questionnaire, QR code, Electronic Medical Record, Customize

エビデンスに基づく医療を発展させるために、患者からの情報収集は重要である。東北大学病院では、様々な問診票や健康調査票を通じてカルテへのデータ集約が求められ、スマートフォンアプリから収集された患者情報を、QRコードを介することにより電子カルテとのデータ連携を行ったことを以前報告した。この方法は、患者情報の収集と蓄積にWebを介さないため、セキュリティリスクを回避できる一方、アプリをインストールしないと利用できないことや、アプリの開発に時間とコストがかかる課題が明らかになった。そこで今回は、インストール不要で、カスタマイズを容易にする目的として、ブラウザベースの問診ツールを作成した。このツールでは、Webサーバから問診票フォーマットとQRコード化プログラムを取得した後に、サーバと通信することなく、クライアント端末のブラウザのみで動作する。入力データはクライアント端末にキャッシュした上、QRコードでセキュアに電子カルテとデータ連携する。問診票フォーマットおよび電子カルテと連携するデータ項目は、管理機能を利用してカスタマイズ可能である。利点として、1)アプリをインストールする必要がなく、患者端末から直接入力できること、2)医師が問診票フォーマットをカスタマイズしたらすぐに患者へ提供できるため、アプリ開発と配布のコストを削減できること、3)患者情報の収集とデータ転送にインターネットを介さないため、Webシステムのセキュリティリスクを回避できること、などが挙げられる。今回、消化器内科の炎症性腸疾患の問診ツールをつくり、他診療科への応用も検討中である。本ツールにより、患者情報収集の電子化が加速するものと考えている。