Japan Association for Medical Informatics

[3-C-3-01] 競争戦略に資するダイバーシティ・マネジメント

*Ryohei Takemura1 (1. Human Resources Department, Marubeni Corporation)

当社は、中期経営戦略GC2021で、多様性をグループ人財戦略の一つに掲げ、「多様な個が活躍する強い丸紅グループ」を目指す姿とし、様々な個性・経験・能力・価値観を持つ社員一人ひとりの「多様な個の強み」を活かす企業文化・職場づくりに向け、グループ内のダイバーシティを推進している。
ダイバーシティのなかでも、当社にとって最重要課題は女性の活躍推進である。2009年に人事部内に専任チームを設置し、2010年度に育児・介護等のワークライフマネジメント施策を大幅に充実させるとともに、女性総合職の採用・育成の強化、積極的な海外派遣や、ライフイベントにかかわらず活躍できる環境づくりを進めてきた。その結果、女性総合職の人数は2020年10月1日現在で359名(全総合職に占める比率10.8%)と、少しずつではあるが着実に増加しており、海外駐在する女性も増えている。
今年発表した新たな取組として、新卒採用における女性総合職比率を、2021年4月入社の約30%から、2024年度入社までに40~50%程度に引き上げる方針である。社会課題と向き合う企業として、社会と相似した属性を実現することが必要、変化の速く大きいVUCAの時代において、多様性(価値観・考え方)が必要、同質な組織は淘汰されていくとの考え方がその背景。
労働市場における女性人財の増加や共働き世帯の増加等の社会環境の変化、当社の現状・課題を踏まえて、新卒採用のみならず、採用後の女性の活躍推進施策においても、「女性人財のパイプラインの強化」「生産性向上に資する健康経営・働き方改革の継続強化」「多様な個の強みを活かす企業文化・職場づくりの継続」等、競争戦略に資するダイバーシティ・マネジメントのための、新たな取組を検討していく予定である。
当社の現状・課題を表す、社内の意識調査の結果等も含め、検討の過程についてご紹介し、皆様の参考にして頂けると幸いである。