[3-C-3-02] Efforts for Gender Equality in Japan Society for Gastrointestinal Surgery
日本消化器外科学会では、約10年前に評議員に4名の女性枠を設けた。それ以前にはあまり積極的に男女共同参画の取り組みはなされてこなかった。6年前、女性消化器外科医有志により、「消化器外科女性医師の活躍を応援する会」を立ち上げたが、日本消化器外科学会には依頼するも公式なサポートは得られなかった。しかし、学会の女性会員は増加傾向を続け、現在、新入会員の5人に一人は女性である。昨年、理事長が交代となり、日本消化器外科学会における男女共同参画を積極的に推し進めてくださるようになった。男女共同参画ワーキンググループを立ち上げていただき、私はそのグループ長を務めさせていただいている。男女共同参画ワーキンググループでまず行うこととして目指したことは、女性医師の消化器外科へのリクルートと、消化器外科女性医師のキャリア継続と活躍の支援であり、そのために行うこととしては、①日本消化器外科学会の意思決定機関(各種委員会)への女性の積極的登用、②全国の消化器外科専門医取得修練施設における女性消化器外科を取り巻く環境に関するアンケート、③ホームページにおける女性消化器外科医サポートの表明と有用な情報の掲載、④学会総会における男女共同参画関連セッションの継続、⑤専門医更新のためのe-ラーニングに男女共同参画コンテンツの設営、⑥専門医更新に産休、育休による猶予を設けること などである。現在、現実化が決まっているものと、まだ計画途中のものがある。日本における男女共同参画は進んではいるもののその速度は十分とは言えない。もとより価値観の異なる部分のある女性を男性社会で活躍させるには、その個人的努力のみに任せるのではなく、積極的登用が必要であると考えている。各学会において、男女共同参画がさらに加速することを望む。