一般社団法人 日本医療情報学会

[3-E-3-02] HL7FHIRを用いた薬剤分野におけるInteroperableな情報システム連携の可能性について

*児玉 義憲1 (1. 株式会社 メドレー)

HL7FHIR, interoperability, e-prescription, pharmacy

医療情報システムにおけるデータ交換の現状は、医師からの処方や検査指示を、院内の部門に伝達することを目的として設計されたオーダーエントリシステム由来のものが多く、ローカルエリアネットワーク上での1対1の情報伝達が基本となっている。
 一方、近年では、医療提供体制のパラダイムシフトを見据えた「地域包括ケアシステム」や、患者が自らの医療・健康情報を一元管理する「PHR(Personal Health Record)」という新しい概念が誕生し、 インターネット上での多対多の情報共有を求められるユースケースが増加している。そして、これらの概念を実現するためのWeb技術の普及や、IoT対応デバイスの登場と共に、Webに最適化された医療情報データ交換規格であるFHIRが注目されている。
 演者はこれまでに「電子処方箋の本格運用に向けた実証事業(厚生労働省 平成30年度)」、「HL7FHIR日本実装検討WG(日本医療情報学会 NeXEHRS課題研究会)」などに参画しており、FHIRの薬剤分野での仕様検討、実装に携わってきた。
 本講演では、薬局、薬剤師をとりまく環境の変化を鑑みて、FHIRを活用した今後の薬剤分野における情報システム連携のあり方について考える。