Japan Association for Medical Informatics

[3-E-3-03] Utilization of IT tools in clinical trials.

*Naoki Sakuma1 (1. Japan Pharmceutical Manufacturers Association, Drug Evaluation Committee, Electronic Standard for Medical information Expert Committee)

clinical trials, IoT, EDC, eTMF, ePRO

日本製薬工業(製薬協)医薬品評価委員会 電子化情報部会では、治験だけでなく医薬品開発における様々なITツールについて評価、検討、実装サポートなどを行ってきました。本講演では電子化情報部会のタスクフォース3にて検討を行ってきた内容をベースに医薬品開発におけるITツールの活用状況について紹介させて頂きます。
治験では治験ではスピード促進、データ整備や国際化の観点からITツールを用いた電子化の取り組みが行われてきましたが、近年、COVID-19の影響もあり、治験を取り巻く環境はITツールを積極的に活用し、治験をリモートで実施する検討が急速に進められています。いまや、ITツールの活用は治験の実施において不可欠な存在になっています。
治験で用いられているITツールは、データ収集に用いるEDC(Electronic Data Capture)やePRO(electronic Patient Reported Outcome)、文書の電子化を行いeTMF(electronic Trial Master File)、治験全体の進捗を管理するCTMS(Clinical Trial Management System)などから、規制当局への安全性の報告の仕組み等、実に様々なものが使われていますが、最近では治験の参加同意を電子的に行うシステム(eConsent)も利用されつつあります。さらに、近年ではIoT(Internet of Things)技術を利用した様々な試み/治験も行われています。また、医療機関においても電子カルテ・データとEDCを連携させて、効率的に治験データを取集する検討が進められています。
本講演ではこれらのITツールについて、一部事例を交えながら特徴と課題などを簡単に紹介します。本講演を通じて、治験環境のIT化の現状と治験の将来像について考察します。