Japan Association for Medical Informatics

[3-H-2-03] 安心・安全サーバの構築-確からしい医療・健康情報検索サイトの構築と評価

*Hironori Nakano1,2,3, Keika Hoshi2, Shinji Kobayashi2, Hiroshi Mizushima2 (1. 福島県立医科大学, 2. 国立保健医療科学院, 3. 兵庫県立大学)

health information , Evidence-based, Search engine

【背景】がんに関してインターネット上に提供されている保健医療情報には、エビデンスに基づかない情報も多く、確からしい情報へのアクセス手法が求められている。【目的】本研究では国立機関や学会等にオーサライズされている既に構築している情報のみをクローリングして集め、その結果を提供する検索サーバ(Medical health knowledge 以下、MHK:https://m-search.niph.go.jp/)の検索結果情報を評価することを目的とした。【方法】①Google、MHKの検索結果をHONcodeを参考に年齢閲覧制限、プライバシーポリシー、データ収集の明示、クッキー取得時の警告、最終更新日、出典、客観性、マイナス情報の記載、連絡先(メールアドレス等)、更新頻度、競争的資金(資金源)、営利目的ページへのリンク、広告との識別が可能かの18項目について検索結果上位の情報を評価した。②Google及びMicrosoftアカウントからログアウトした環境において、ブラウザにはMicrosoft Edgeを 用い、「胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん」と「治療」の検索語を組み合わせ、Googleで検索結果の広告を含めた上位10位に表示されるURLを取得した。③URLからWEBを閲覧した。④評価者1~3が別々に評価を行い、近似している2人のスコアの平均スコアを評価点とした。3人の評価結果に乖離が生じた場合は、協議と再評価を行った。【結果】組織名/著者・監修者/目的/専門性/客観性については高いスコア、プライバシーポリシー/最終更新日付/更新頻度については低いスコアであることがGoogle、MHKともに同様の傾向を示した。【考察】MHKが確からしい医療・健康情報検索サイトとして機能するかに加え、今後は患者等が求めている情報を検索対象とできているかも検討していく必要がある。