Japan Association for Medical Informatics

[3-P-1-01] 機械学習を用いたCOVID-19重症化・予後予測とUIの開発

*Kazutoshi Iijima1, Kazuki Taoka2, Ayumu Tsubosaka3, Koh Okamoto4, Sohei Harada5, Yohei Doi6 (1. 横浜国立大学大学院工学研究院, 2. 東京大学医学部附属病院血液腫瘍内科, 3. 東京大学医学部附属病院総合研修センター, 4. 東京大学医学部附属病院感染症内科, 5. 東京大学医学部附属病院感染制御部, 6. 藤田医科大学医学部微生物学講座・感染症科)

COVID-19, Machine Learning, Prognostic Prediction Model

【目的】COVID-19は多くの症例は無症状で経過するが、重症化し集学的治療が必要となる症例も存在することから、早期に重症化や死亡の確率を予測することは医療リソースの有効利用の観点から極めて重要である 。本研究では、COVID-19患者の臨床情報より機械学習の手法を用いて重症化・予後予測システムを構築するとともに、個別の患者の臨床情報から重症化スコア、予後スコアを出力するUIの開発を行なった。
【方法】多施設共同研究にて、2,064例の患者の臨床情報を機械学習の手法を用いて重症化・予後予測システムを構築した。
【結果と考察】機械学習を用いて重症度及び予後を予測するモデルを作成し、モデルの精度を検証した。重症度モデルの成績はAUC 0.87、正解率82%、予後予測はAUC 0.88、正解率85%であった。学習済みの重症度および予後予測モデルを用い、個別の臨床データをもとに重症度および予後スコアを出力するシステムのプロトタイプについても開発した。
【結論】重症化を早期に判断することが可能となる本システムを用いることで、限られた医療資源を有効に活用でき、医療崩壊の抑止や死者数の減少に貢献できる可能性がある。