一般社団法人 日本医療情報学会

[3-P-2-03] 大学における新型コロナウイルス感染症発生状況提供サイトの構築

*井上 仁1 (1. 群馬大学)

Covid-19, University, Database

新型コロナウイルス感染症の発生状況は、自治体ごとに日々正確な情報が公表されている。公表される情報は、年代、性別、職業、他の陽性者との関連等である。感染状況の正確な把握は、今後の感染対策のために重要や役割を果たしている。

しかしながら、これらの情報を元に横断的な分析は困難である。たとえば、大学における発生状況を分析しようとすると、すべての自治体の情報収集、その中から大学生の情報の抽出、集計といった作業が必要となる。大学における状況は各大学から文部科学省に報告されることになっているはずであるが、残念ながら一元的にとりまとめて公表されていないからである。そのため、授業実施形態や感染予防対策の議論が不確かで偏った事実に基づく場合がある。

一方、多くの大学が発生状況を個別に公表しており、発表者はこの情報を集約したサイトを2020年7月から構築している。本発表では、本サイトで提供する情報、データの収集と提供方法、国内での状況と大学関係者の状況の関係についてデータから見えてきたものについて報告する。 また、本サイトは個人の運営によるため、情報の更新とサイトの維持に限界がある。情報提供者に広かれているほうが望ましいが、不正確な情報だけではなく悪意のある情報が混入するおそれがある。そこで、両者の要件を満たすサイト構築と今後の構想についても検討する。