[3-P-2-04] コロナウイルスワクチン大学拠点接種の取り組み
Vaccine Reservation, Authentication Infrastructure, COVID-19
東北大学(以後、本学)では、全国に先駆けて令和3年6月11日から全教職員へのワクチン接種を開始し、令和3年6月21日から全学生に対して職域接種を開始した。6月5日夕方に、本学の本部から6月8日までに、教職員および学生向けのワクチン接種予約システムの提供依頼があった。短期間でシステムを用意する必要があったため、内製で開発し、予約システムを大学本部に提供した。シンプルなユーザインターフェースに留め、大学全体の認証基盤と連携し、大学構成員が保有している東北大IDで予約できるシステムとして構成した。学外者も利用可能とするため、GoogleForm上に入力された学外の接種希望者情報を原本として、Google APIを介してSpreadsheetにアクセスして、学外者のIDおよびパスワードの自動発番、接種希望者にメール通知するように構成した。日本語が分からない職員や留学生も考慮し、英語インターフェースも合わせて提供とした。データ抽出および予約の修正・削除機能に絞った管理画面を本部の担当者に提供した。 今回の職域接種は、本学および宮城県・仙台市が運営する大規模接種会場で行われるため、これらと区別が付くように、ワクチン接種の予診票は、厚労省の許可の下、他の接種と区別が付くようにマーカを付け、教職員・学生の区分およびIDを記載する欄を設けて運用した。1回目の接種日は、県との取り交わしにより、1回目の接種日の4週間後の同一曜日、同一時間で設定し、ワクチン接種後に本学の職員が予診票を回収し、接種クーポンを後日接種者から回収する運用とした。 システムリリースから大きなトラブルが生じることなく、円滑に職域接種を行うとともに、県内の13大学向けの職域接種も本システムで並行して行う。本稿では、これらの職域接種の取り組みの詳細について報告する。