Japan Association for Medical Informatics

[3-P-3-03] 介護老人保健施設における医療-介護連携の現状と課題

*Takashi Sato1, Takuya Sakai2, Sanae Araki3, Kennji Araki2 (1. 宮崎大学大学院 医学獣医学総合研究科, 2. 宮崎大学 病院IR部, 3. 介護老人保健施設 のべおか老健あたご)

Collaboration in medical treatment and nursing care, Community-based Integrated Care System, Medical and nursing care information cooperation system

【背景と目的】地域包括ケアシステムの構築が取り組まれている中、介護老人保健施設として施設内外において介護と医療双方が必要な情報を共有し、円滑な連携を行う事が求められている。しかし、その為の情報共有や連携には課題も多く感じられる。そこで、高齢者の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援するという目的のためには、現場の情報共有における現状と問題点を把握と、医療介護のより深い連携を目指し、介護と医療一体型のシステム構築が必要であると考え、本研究を行うこととした。
【方法】同一法人内の介護老人保健施設職員、及び整形外科クリニックの医師へのヒアリングを行った。構造化インタビューを用い、いくつかの質問を基に内容を深掘りしていった。これにより、システム上の連携だけでなく、多職種や医療と介護の連携における現状と課題を正確に把握することが出来た。対象者は老健より医師1名、看護師長1名、ケアマネ1名、介護福祉士1名、管理栄養士1名、リハ技士1名、保険請求事務員1名、また整形外科クリニックより医師1名とした。
【結果と考察】ヒアリングを通じ、同一法人内であれば医療と介護の連携が取れている事が分かった。しかしこれは、同一法人内において、介護が医療の電子カルテを見られる体制や、必要な場面で互いに情報を聞く事が出来る良い関係を築けているという前提による結果であった。一般的には、医療介護が互いに必要とする情報は上手く共有されにくく、情報の信用レベルが低い状況があり、これが地域包括ケアにおける情報連携の難しいところである。また、システムの構築はインフラとして必要だが、システムがありデータを全て見られるという事だけでなく、必要な時に必要な情報を聞ける人と人の信頼関係を構築出来ている事も重要である事が改めて分かった。医療と介護、及び施設内での連携はまだ十分ではなく、システム面を含めた更なる検討が必要である。