Japan Association for Medical Informatics

[3-P-4-02] コード標準化に向けたマスターデータの精査と課題

*Itsuko Asada1,2, Atsuo Suzuki3, Chiaki Kato3, Nobuhito Seko4, Satoshi Yamashita1,2, Yoshimune Shiratori1,2 (1. 東海国立大学機構 名古屋大学 医療健康データ統合研究教育拠点(C-HiT) , 2. 名古屋大学医学部附属病院 メディカルITセンター, 3. 名古屋大学医学部附属病院 医療技術部 臨床検査部門, 4. 株式会社 テクノアスカ 医療第一システム部)

Master data management, Data scrutiny, Code standardization

名古屋大学医学部附属病院(以下、当院)は、2018年から医療技術実用化総合促進事業Real World Evidence創出のための取組み(通称:臨中ネット)に参加し、その中で他施設との電子カルテデータの相互利用のために、出力データのコード標準化を推進している。 当院では、2017年の第7次電子カルテシステムの導入時に検体検査のマスタに標準コードとしてJLAC10コードを採番、現在利用中の項目の約80%が登録完了している。 また、当院では、2021年1月に検査機器の更新を行っており、機器更新を行った項目については、検査機器・試薬の納入メーカーを対象にJLAC10・JLAC11の採番を依頼し、543件の回答を得た。この回答により一応のマスタの更新は終了したものの、コードの整備体制や手順について検討途中であったこともあり、その精査までは、行われていなかった。 そこで、臨中ネットにおいて、2020-2021年に行っている検体検査データのためのJLAC10の整備をきっかけに、当院の検体検査マスタの精査を行ったので、その結果を報告する。 対象は、当院の検査マスタ、全5304件中、予備コードを除いた最新データ4503件で、そのうち、外注検査として登録している項目は、2300件あった。 調査内容は、機械的なコード変換の妨げになる、記載のばらつき(全角・半角、大文字・小文字)の他、記載の誤り(小文字Lを大文字Iで記載、同じ意味合いの違う書き方(英語を英字表記か、カタカナ表記か)であったが、調査中に見つかったものとして、取り扱いを中止した項目についてのデータの表記にばらつきが見られたことや、外注項目で外注先が受託中止している項目の取り扱いについても差異が見られた。 本調査結果をもとに、マスタの整備手順を整える準備を開始する予定である。