[3-P-4-04] バイアスレスな色彩心理指標を活用した病院職員の個性の特徴化とアブセンティーズム予防
Bias free employee assessment, Color Emotion Theory for Subconscious, Natural Language Processing Machine Learning Module, Medical Workers Health, Presenteeism
医療現場において医療従事者・非医療従事者を問わず職員の離職(アブセンティーズム)やパフォーマンス低下(プレゼンティーズム)の一因となる精神・肉体的負荷は高く、厚労省報告によると新卒者の就職後3年以内の離職率は大卒で38.4%、高卒で47.0%と高率である。離職には給与や職場環境等外的要因の関与と、内的要因として本人の性格や職場環境や人間関係への適合性も関与しているとされているが、後者の定量的評価は困難であり、評価指標はこれまでもいくつか存在したが、ほとんどがアンケートベースであり、簡便でバイアスレスな指標が存在しなかった。我々は、プレゼンティーズムやアブセンティーズムの予測変数となりうる特徴量としてColor Emotion Guideをベースとした色彩・コントラスト・色の組み合わせの好みに基づき、Howard Gardener’s Theory of Multiple Intelligences及びJohn Holland’s Theory of Career Choiceの分類を推定する機械学習モデル(dotin,米国,US Patent 10147105,10990847)を活用し、当院における33名の医療クラーク職員に対してスコア化を行った。また3か月の間隔をおき計2回にわたり国際的勤労パフォーマンス指標であるプレゼンティーズム評価であるWHO-HPQを取得し、それらの相関性を評価した。結果、相対プレゼンティーズム平均値は0.19と全国平均より低く、「内省的知能」評価と相対プレゼンティーズムの値に緩やかな相関が認められ、内省的知能評価が低い場合プレゼンティーズムスコアの低値となる素因となることが示唆された。検証期間中に休職や離職は見られなかったためアブセンティーズムとの関連性は検証ができなかったが、今後検証期間を長く実施し職員間の関係性や休職・離職との関連性を調査していく予定である。